文月遊亀 memo*

日々のこと、音楽や本のこと、心の赴くままに書いています。
簡単な自己紹介はプロフィールにて。

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9月23日(木)ベーゼンドルファーのミニコンサート

大雨のなか、自由学園明日館に、ベーゼンドルファーというピアノを聴きに行ってきました。
猛暑、酷暑、灼熱の今夏がようやく終わり、今日から一気に寒くなった。
 
明日館にはもともとヤマハのグランドピアノがあって、
8月に新しくベーゼンドルファーが入ってきたとのこと。
 
わたしはピアノの種類に詳しくないけれど、オーストリアのピアノだそうです。
パリ左岸のピアノ工房』という素敵な本に、
スタインウェイ、プレイエルなどたくさんのピアノとともに登場していたことで知りました。
 
だからもちろん音色を聴くのは初めて。
クライスラーの「愛の悲しみ」「愛の喜び」などをバイオリンとのデュオで、
シューベルトの「セレナーデ」をテノールの方の歌とのデュオで…といった演目でした。
 
ピアノを聴きに行ったのにバイオリンの感想からとはいかに…ですが、
いや〜、バイオリンが大変美しい音色でした。
歌うような高らかな響き渡る高い音、重厚で力強い低い音、
あえてビブラートをかけない小さな小さな音…
バイオリンはなんて表現力豊かな楽器なんだとあらためて思ったことでした。
もちろんヤンプステヨフスキーさんというバイオリニストさんの腕が素晴らしいからですが。
ほんとに素晴らしいバイオリンだった。
 
シューベルトの「セレナーデ」は大大大好きな、思い出の曲。
恋人の窓の下で歌う恋の歌です。
高校の音楽の授業で、歌の課題曲として歌いました。伴奏のピアノも好きで、
家ではピアノ弾きながら歌っていた。
 
ピアノのソロは、
モーツァルトの「“ああ、お母さんにいいましょう”による変奏曲」(←こんなタイトルだったの?
わたしが持っている譜面には「きらきら星変奏曲」って書いてありますが!)だけだったし、
肝心のベーゼンドルファーの音色は、正直やや明るい響きかな、
というくらいしかよくわからなかったのだけど、
コンサート自体の雰囲気がとてもあたたかくて、
建物自体前にも書いたようにあたたかい雰囲気なので、
とても満ち足りた気持ちになりました。







これぞベーゼンの音、とわかればもっとよかったのだけど。
それはまたの機会に期待するとしよう。
                



    


| 音楽 | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0)
9月21日(火)一人称について
自分を言い表す言葉は、英語では男も女も、「I」ひとつ。

でも、日本語にはたくさんある。

女の人だと、わたし、あたし、わたくし…くらいだけど、

男の人は、ぼく、オレ、わたし、わたくし、自分…など女性よりたくさんありますね。

 

最初出会ったときは「自分」とか「わたし」とか「ぼく」なのに、親しくなってくると「オレ」と言い始める…

そんなとき、素顔を垣間見たようで、その人との距離が少し縮まったように感じます。

 

最近ちと考えているのが、書き言葉における一人称の問題。

「わたし」か「私」か。

わたしが「わたし」という表記を用いていることは、このブログやソイポケを読んでくださってる方はお気づきでしょうが、これは5、6年くらい前からかな…

尊敬するエッセイストの方が「わたし」とお書きになっていて。

そっか、「私」と書くと「わたくし」とも読めるし硬い印象があるし、
もともとひらがな好きだし(丸くてかわいい)、

「わたし」って書くの、いい! わたしもこれからは「わたし」でいこうっと! と思って使い始めたのでした。

 

しかし最近「わたし」はちょっと主張が強いんじゃないかと感じ始めていて。

「わたし」は「私」の3倍の文字数だしね(笑)

何か非常に「わたし」「わたし」と主張しているような、そんな気が…「私」のほうが1文字ですっきりして、おとなしくてよいんじゃないかと。

 

気になり始めると気になるもので、

最近、使用頻度を減らすよう、気をつけているのです。

 

日本語はもともと主語を省く文化ですし(古典でお勉強しましたねー。敬語で主語を類推するっていう、あれです)、極力「わたし」と書かないようにしたり、「自分」と書いてみたり。

 

そういえば、会話において逆にあまり一人称を使わない友人がいて、

「え?だれが!?」

ってよく聞き返してたことがある。

そこでようやく「オレが」と返ってくるのだけど、主語がないと何やら絶対的な意見のように聞こえることがあって、ちゃんと「オレは」と言ったほうがいいんじゃないかとほのめかしたことがあったっけ。

 

けど、あれは日本的な奥ゆかしさだったのだな!?

 

そんなこともあって、むしろ絶対的な意見にならないよう気をつけるという意味で、

「(みんなはどう感じるかわかんないけど)『わたし』はこう感じた」

としっかり言ったほうがいいと思っていたのだけど、

先に書いたように、書き言葉にすると(しかも「私」→「わたし」にすると)、逆に主張が強すぎるように読まれていたかもしれない…

それはまずい。

 …というようなことを考えている今日このごろです。

 

でもやっぱり「わたし」は使おうかな。使用頻度を少し控えめにして…

やっぱりこの丸い感じが好き!

あー欧米圏の方々には絶対わからないであろうこの繊細な悩み…

あの方々は、何か言うときは必ず「I」から始めるんだものね。

I love hiragana which has round shape! So,I use the word of Watashi

(わたし).

(大体合ってるかなぁ…英語、勉強しなくちゃなぁ…)

| 思ったり考えたり | 23:46 | comments(0) | trackbacks(0)
9月20日(月)ドガ展
18日から始まったドガ展。さっそく行ってきました。

肖像画、馬の絵、踊り子、裸婦の絵、そして彫像。


ドガは当時の最先端メカであるところのカメラに早くから関心を抱き、自分でも撮影して絵に生かしていたとのことだけど、絵で「生の瞬間」を切り取ることに情熱を傾けた人だったのかな、と感じた。

パパッと素早く描ける題材としてパステルを選んでたわけだし。

現代に生まれていたら写真家になっていたかも…?

 

それと、時代の風俗とか、華やかに見える舞台の、

そうではない部分(踊り子たちの嫉妬だとか、大人たちの思惑だとか、あまり美しくない、しかし人間らしい部分)までも描こうとしていたのかなとも思いました。

というのも、「エトワール」の音声ガイドで、舞台が明るく輝いている一方で、舞台袖には、黒い服を着た、この世界を牛耳る大物の存在も描かれているという説明を聞いたから。
それを聞いて、そのことで、構図だけでなく内容的に非常に奥行きと深みのある絵になっているのだなあと思い、踊り子に当たっているフットライトがぱあっと明るければ明るいほど、その裏のことまで想像させられるなぁ、とも感じました。

 
観客にはわからないけれど、舞台というのは、そういう恐ろしい場所…

 

エトワールは意外と小さな絵でした。ほんとに美しい小さな絵。

 

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今見ても新鮮に感じる構図の作品が何点かあった。当時としては本当に斬新だったのだろうな。

そんな点といい、パステルや彫像など新しい技法を研究した姿勢といい、日本美術(浮世絵)からの影響といい、これまでにない新しい表現、自分だけの表現に常に挑戦し続けたアーティストだったのだ…と今回知りました。

シャガールもピカソもゴーギャンもモネも、考えてみたらみんな、そう。

芸術家は皆、挑戦者であり、戦う人なのだ。時代と。自分自身と。

 

それにしても、オペラ座に、カフェに、パリの空気がむんむん。

ドガはシャンゼリゼ通りのカフェで、ゾラ、モーパッサン、セザンヌらと芸術談義をしていたという。

ああ、パリに、また行きたい。行きたいなあ。

| 日記 | 23:41 | comments(2) | trackbacks(0)
9月18日(土)

↓下で書いたことの続き。

基本的には「伝え合うことが大事」と思ってるし、

表現する人に言葉をかけることは本当に重要だと思ってる。

 

とはいえ、なんでもかんでも言葉にして伝えればいいってわけでもないのだろう。

言わないほうがよかった、聞かないほうがよかった、ってことも多いのかもしれない。

矛盾したこといってますね。わかってるんだけど。

 

そんじゃ、どーすりゃいいのか?

 

人付き合いの極意とでもいうもの? こりゃ一生のテーマだね。

「わかった」と思ったらまた出会ったこともないようなパターンに遭遇しちゃったりしてね。

そんな複雑な人間関係のからまりのなかを、すいーっすいーっと泳いでいけたらいいな。

| 思ったり考えたり | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0)
9月16日(木)誉めるということ

誉めるのがうまい人というのは、人の良いところを見つけ出すのがうまいのだ。

そういう力をもっているのだ。

それを素直に、自然に口に出す人には、とても好感がもてるし、

自分自身に対して言われたときは、大変励まされる。

 

でも、意外とこういう人は少ない。

そういう力をもっていなくて、的外れな「お世辞」になってしまう人もいる。

だから「誉める」ってじつは難しいことなのかもしれない。

 

また、力はあるけれども口に出さないという人もいる。

なぜなんだろう。

日本の文化、日本人的な気質というのもあるだろうね。大いに。

以心伝心というやつ。

何も言わなくてもわかりあえる。奥ゆかしくて、慎み深い、わが日本の良き文化。

 

でもさ、言わなきゃ伝わらないってこと、すっごく多いよ。

言っても言っても伝わらないくらいなんだから、人間同士ってのは。

 

わたしが最近強く思うのは、とくに、何かを表現して生きている人には言葉をかけよう、ってこと。

音楽やってる人、絵を描いてる人、文章描いてる人、役者やってる人、踊りやってる人…

「いい」と思ったらそれを口に出そう。

そうじゃないと、彼らは孤独だ。あまりにも孤独で、ダメになってしまうこともある。

数年前に自殺したミュージシャンの訃報に接したときにも、

彼には、もっと評価する言葉が必要だったんじゃないか、って思った。

 

きっと、才能を認めている人はたくさんいたはずなのに、口に出す人が少なかった。

それで才能ある人がつぶされてしまうというのは、日本人的気質が悪いほうに出たということだと思う。

 

よいと思っているのに言わない。言わなくても伝わるだろうと思ってる。

これ、ダメです。きっと伝わってないですよ。

言葉に出そうよ。言いましょうよ。それで表現する人たちがどれだけのエネルギーをもらえることか。

その言葉が生きる活力となるんです。創造の源にもなるんです。

 

もちろん普段の人間関係でもね。できるだけ伝え合おうよ。ね。

 

| 思ったり考えたり | 12:43 | comments(0) | trackbacks(0)
9月15日(水)事故

駅からの帰り道、自転車を走らせていたら、何かが落ちて、道路が一瞬にして白くなったのが見えた。

何が起こったかわからなかったが、数メートル戻ってみて、わかった。

つい今しがた買ったばかりの乳液が鞄から勢いよく飛び出して、割れたのだった。

 

ガラスのビンは見事に割れ、中に入っていた乳液は完全に流れ出て、道路の一部分を白く染めていた。

まさに、覆水盆に返らず。

ただの一匙分も使わずに、すべては台無しになってしまった。

 

2,3分前に買ったばかりの乳液。

 

ここのところなぜか乳液運が、ない。

前回買ったものは匂いがきつすぎて母に進呈した(母も使っていないようだけど)。

次回こそ、気をつけて買うべし。そして、気をつけて持ち帰るべし。

 

それにしても、事故というのは思いがけず起こる。

想定された事故なんて、この世に存在しない。だから怖い。

わたしの体が車に轢かれて砕け散ったのでなくて、よかった。

そう思おうと思う。

 

| 日記 | 23:18 | comments(0) | trackbacks(0)
9月13日(月)駅でばったり
朝、新宿駅構内で呼び止められた。

かつての同期男子だった。いつもより少しだけ早く着いたら、ばったり。

2年とちょっとぶり、くらいかな。パリッとして、立派な感じだ。

 

そういえば少し会わないうちに、お父さんになったんだよな。

だからかな、昔よりぐんと頼れる感じになった。

 

こちらはジーンズなどはいて、寝不足気味で、ぼーっと音楽を聴きながら歩いていたから、

突如現実世界に引き戻された感じ。

それも、心に覆いをかけて見ないようにしている、現実世界。

 

立ち話をして、「じゃあまたね」と言って、

別々の場所に通うことが、不思議だった。


さ、また心に覆いをかけるのだ。麻酔をかけるのだ。
何も感じない心をもて。

今日も暑い。

| 日記 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0)
9月9日(木)木曜日はコーラスの日

コーラスって、いわゆる大人数の合唱ではなくて。
とあるインディーズバンドのバックコーラスをやることになりました。
バンドっていうか、メンバーは一人なんだけど。

ビーチボーイズ、ブライアン・ウィルソンに大きな影響を受けたというバンドです。
楽曲が素晴らしく、コーラスが複雑なのでやりがいがあって楽しい。

本日、リハ2回目でした。10月にはライブ!です。
またお知らせします。

料理人は手先の器用さじゃなくて「舌」が大事。
ミュージシャンは技術じゃなくて「耳」が大事。
もっといえば、何より大事なのは、「愛」です! 料理も、音楽も。
そういうことなんだよな…才能とは「愛」なのかもしれないなぁ…

| 音楽 | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0)
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