文月遊亀 memo*

日々のこと、音楽や本のこと、心の赴くままに書いています。
簡単な自己紹介はプロフィールにて。

コメント大歓迎です。ピンとくる記事がありましたら気軽に書き込んでいただけるとうれしいです。
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5月31日(水)イギリス本
井形慶子『ときどきイギリス暮らし』
今はアメリカについて情報を仕入れるべきなんだけど、同僚に借りて、面白いので読んでしまった。著者の、イギリスに通いながら、いろんなことを体験し、考え、気づき、体全体で人生にぶつかっていくような生き方が印象的。

10年前に行ったロンドンと近郊の田舎のことを思い出しながら読んだ。
ロンドンも楽しかったけど田舎がすごく美しくて良いところだったので、いつかまた行きたいと思い続けてきた。車でのんびり旅してみたいなー。

とはいえこの本は紀行文というより、人生哲学書的な、体験エッセイ。
最後に引用している言葉が胸を打った。
ゲイル・シーヒーという人の『道を見出す人々』という本から。
「存在することは変わることであり、変わることは成熟することであり、成熟することは永遠に自分自身を創造していくことだ――アンリ・ペリクソン。最も重要なことは、常に興奮していることだ」

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今日で5月も終わり。このブログ、いい調子で書いていたら、どうせなら毎日書いてやる〜! みたいになってきて、ちょっと疲れたので、来月は自分のペースで、ほどほどにします。

| 本・雑誌 | 18:43 | comments(0) | trackbacks(0)
5月30日(火)メモ
○久しぶりに良いお天気で、天気予報は見事にはずれ。大きな赤い傘は、その存在意義を急になくしてしまった。
○今年初、蚊に刺される。
○28日の日記で書いた「マンハッタン」に出てくる曲は、「Love is here to stay」だった。この曲もオープニングの「ラプソディインブルー」もガーシュインの曲。そこでつながっていたのか。
○酔っ払って帰り道、散り始めたジャスミンと、咲き始めた薔薇が良いにおい。薔薇という漢字はあの花になんてぴったりなんだろう。改めて思う。
| 日記 | 23:41 | comments(0) | trackbacks(0)
5月29日(月)カフェ・ジャンゴのお味
27日に仕入れたカフェ・ジャンゴの豆、さっそく飲んでみました。

西荻「どんぐり舎」さんのは表面が焦茶で手で触ったらちょっとべとっとするような、テカテカ〜とした感じなんだけど、ここのはさらっとしてる。
乃木坂「よしだや」さんのもそうだった。

焙煎の仕方が違うからなんだろうけど、どうして同じ深煎りでもこんなに違うのか。
さらっとしたのは、なんか気取ってるような、そっけないような印象を受ける。
触ったら手が茶色くなっちゃうようなテカテカしたのは、愛嬌があって話しやすい奴、ていう感じなんだよね。
話しやすいっていうか、話せる奴! 友だちになれそう! って感じね(あ、コーヒー豆の話ですよ…!)。

買ったのは「ジャンゴブレンド」。
ミルでひいてハンドドリップすると、膨らむこと膨らむこと。さすが新鮮な豆。コーヒーいれる行程で楽しいのは、なんといっても、ふわあ〜っと膨らむ、この時間なのよね〜。

ドトールの「マイルドブレンド」とか、どんぐり舎の「ほろ苦どんぐりブレンド」とか、酸味が少ないブレンドに比べれば、酸味を感じる豆でした。
とはいえ、これでも少ないほうなんだと思います。

わたしは小さいころから「酸味」が苦手だったし、コーヒーに関しても今はまだ、酸味が少ないのが好きです。
でもコーヒーというものは、本当はある程度の酸味あってこそ、なのでしょう。

「ジャンゴブレンド」は、少しずつ酸味のある豆に近づいていくのにちょうどいい。
酸味が苦手なわたしにも、とてもおいしい豆でした。
| 食(つくる、食べる。お店も) | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0)
5月28日(日)DVD「マンハッタン」
DVD「マンハッタン」
ウッディアレンの映画。
わたしウッディアレンの映画、すごく好き。わけわからん、と思う場面もたまにあるけど、この笑い、面白さがすごーく好き。アレンファンは、このセンスが好きなひとなんだと思う。

42歳のウッディアレンが2度の離婚を経て現在つきあっているのはナント17歳の女の子、トレイシー。意志のある顔つきで、意外と甘く高い声をしていてかわいいなと思った(ちなみに離婚した妻はレズビアンとなり、女性と暮らしている。メリル・ストリープが演じていた)。
男女の恋愛模様、心理の機微。その描き方が繊細。見事。
ウッディアレンはトレイシーという彼女がいながら友人の浮気相手、ダイアン・キートンと付き合ったりふられたりするんだけど、最後は結局トレイシーのもとへ(勝手だなー)。
トレイシーがロンドンへ旅立たん、というまさにそのときに駆けつけ、行かないでくれと説得するが、トレイシーは「半年待っていて」と。その後どうなるのか? でthe end.

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音楽的にも楽しめる。ガーシュインの「ラプソディインブルー」が流れるオープニングが良い。ここ、何度も観たい。
ジャズ習っていたときに「ストラッドピアノ」の弾き方として教わった曲が流れたり、けっこうオールドジャズが流れてた。これらがモノクロのマンハッタンの雰囲気とよく合っていて、いいんだなー。
| 映画 | 23:06 | comments(0) | trackbacks(0)
5月27日(土)乙女市
二週つづけて高円寺へ。
甲斐みのりさん著「乙女の京都」発行記念、「乙女市」(←ここの5月6日のところ)へと出かけていく。

フリーマーケットのように、洋服、ドイツやフランスのおみやげ、文房具、本や雑誌、どれも素敵なセレクトで、しかも安く売られていました。

じつは「乙女市」に出かける前に、駅のそばに可愛い古着屋を見つけそこでひとしきり物色したあとだったので、今日は買い物に夢中になっていた1日でした。
そうそう、カフェ・ジャンゴの豆も購入しました!
やっぱり高円寺はいいなあ。

「乙女市」では、ディックブルーナがpaperbackに描いていた絵をおもちゃにしたのと(→袋も可愛い! 袋にも、おもちゃにも、ブラックベアの絵がついてる!)、花柄の可愛いスカートを買いました。

「乙女市」のあとには木村衣有子さんとのトークショーが予定されており、それも大きな目的のひとつでした。
木村さんの文章は好きで、わたしより若いのに本を何冊も出していて、どんな方なのかと興味をもっていたから。
たしか最初はフリーペーパーで、「京都カフェ案内」という本がデビュー作品になると思うんだけど、あれは衝撃だった。若い! ってことと、フリーペーパーから文筆業へという流れが。

はたしてトークショーに現れた木村さんは、かわいらしくて、余計なことは一切話されず、早口で、言葉づかいがきれいなのが印象的でした。あと、手が細くて長くて美しいなあと思った。
甲斐さんは楽しそうにたくさんお話をされて、ほんっとに京都が好きなのが伝わってきて、かわいらしかった。

トークショーが終わってから思いきって木村さんに話しかけてみました。
フリーペーパーから、分筆家になれた経緯をぜひ伺いたくて。そしたら、フリーペーパーを4号くらいまで出したところで、どのくらいの人が読んでいてくれているのかわからないことなど、いろいろ悶々としたものを抱え始め、アルバイト(京都のソワレという喫茶店)で少しお金もたまったし、ここはひとつ、ミニコミを作って売ってみよう、と思われたそう。
そうして作ったミニコミに平凡社の編集者さんが目をとめ、上記「京都カフェ案内」は生まれたそうです。
「何部売れた、とか言えれば、出版社の方を説得することもできますしね」。

なるほど。とてもためになった。
会社を辞めてからどうするか。
出版系、編集のお仕事を探すのが一番現実的だけど、思い切って、ある程度のページ数のある、四色刷りのミニコミを作ることに挑戦してみようかしらん、と考えながら帰った。
ミニコミ作るなら、ぼんやりとながら、やってみたいテーマがないわけではない。

木村さんに「SOY POCKET」7号をお渡しした。
甲斐さんには「乙女の京都」にサインをしてもらった。
わくわくどきどき、乙女な日だった。

| 本・雑誌 | 23:54 | comments(2) | trackbacks(1)
5月26日(金)あとん
本屋に立ち寄ったらレジのところに「あとん」という冊子を見つけました。
手書きの文字に手書きのイラスト。一色刷りで渋くて素敵な感じです。
90ページ近い、しっかりとしたつくり。

いくらだろう? と思って裏を見たらなんと、なんと、フリー!
目を疑いました。
執筆陣がすごいのです。伊集院静、荒井良二、日比野克彦!!
ほか、わたしが知らない方々も、それぞれすごい方のようです。

藤谷治さんという、わたしたちがソイポケットを1号から置かせていただいている下北沢のフィクショネス店主さんも小説を連載されていました。

たいして広告もとってるわけでもないのに、すごい、どうして。

こういうことがあるから、本屋通いはやめられないわけです。
アマゾンで買ってるだけだと得られない収穫があります。

HPも見つけました。web『あとん』
今月のあとんを読む、というところをクリックすると、中を読むことができるようになっています。
クリックして、ページを開いて読んでいく感じがすてき!
| 本・雑誌 | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0)
5月25日(木)NY本
梅澤佳代 著『ニューヨークのおいしい生活』
海外への興味を大ざっぱにヨーロッパ派、アジア派、アメリカ派などにわけるならアメリカ派だったという著者。
だからというわけでもないんだろうけど、語り口がすかっと爽快でとても読みやすい文章。行動力があるし、作ったこともなかったパンを、NYで食べたベーグルを食べたい一心で作り上げてしまうような情熱もある。読んでいて気持ちがいい。

NYのおすすめベーグル屋さん(パン屋さんではないんですって。ベーグル屋さん。甘いお風呂やさんみたいな匂いがするって書かれてて。ああうっとりします)、レストランが色々載っていて、ガイドブック的な要素も。
でもガイドブックと違うのはパンの歴史、食文化についてしっかり触れられているところ。
ベーグルがもともとユダヤ人のパンだってことは有名だけど、ユダヤ教には食べていい肉にいろいろと制限があって、魚はうろこがついてなきゃだめ。あと組み合わせも色々制限があって、肉とチーズってのはダメなんだって。つまりチーズバーガーは×。
クリームチーズとサーモンのベーグルサンドっていうのは、だから、ユダヤ人的な食べ方なんだって。へ〜! でしょ?

前半はNY滞在中のお話。
後半は帰ってきてからベーカリーを開くまでのお話。ベーグル焼いてみたくなった。
NYで、まずたっぷり食べてきます!!


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これ読みながら、ふと森村桂さんの本を思い出した。小学生のころ愛読してたのです。『お菓子とわたし』。ああ、今はもう廃版なのだろうか。探せばあるかなあ。読みたい!
バターの話とか、フランスのお菓子は粉が違うんだとか、天火(オーブン)のこととか、おいしいお店のことだとか、まだ洋菓子が一般的ではなかったころのお話。
読みながら、色んなこと、夢見るほど憧れた。どんなお菓子なんだろうかと想像で頭がぱんぱんに膨らんでいた。作ってみたい。食べてみたい……何度も何度も、なめるように読んでいたっけ。わたしお菓子のことが本気で好きだったから。

森村さんは、『天国に一番近い島』の作者。暮らしの手帖社に一時期お勤めされてたのよね。
2年くらい前に永眠されました。
どの本も大好きでした。『ゴンにもらった首飾り』とか、また読みたいなあ。


とくにこの本はかなり思い出深い一冊で、語りだすと長くなるのでこのへんにしておきます。
見つけ出して読み返したらまた書きます。
| 本・雑誌 | 23:49 | comments(0) | trackbacks(0)
5月24日(水)non
すごい雷雨。稲光。
ストレスと疲れからか、胃が痛い、と思いつつ渋谷のnonというブックカフェへと赴く。のんべい横町にあるこの店、一度行きたかったのに、見つけた! と思ったら閉まっていた。
水曜定休なのかな。
ここのコーヒーは高円寺のカフェジャンゴの豆を使っているそうなので、一度飲んでみて、おいしかったら豆を買いに行きたいとも思って。

ま、胃が悪いときにコーヒーはやめときなさい、ってことかなと思い、droleでご飯とチャイ。またPookaを夢中になって読んでいた。
雨は帰りも降り止まない。
落ちてくる水を、何か違う可愛いものが降ってくる、と考えると楽しいかもしれないなーと思いながら歩いた。ビーズとかね。可愛い長靴がはきたいと思った。
| 日記 | 23:48 | comments(0) | trackbacks(0)
5月23日(火)ゴーヤが食べたくなる
わたしにとって最後の仕事になる7月号で“ゴーヤ”を取り上げることになり、図書館に行って本を借りてきたり、ネットで調べたり。

頭のなかはゴーヤだらけ。なんだか夕方頃には猛烈にゴーヤが食べたくなってきて、帰りにゴーヤチップスを買って帰った。無印で。まあ、今日のところはこれで我慢。

うちの庭では先日ゴーヤの苗を植えたばかり(写真)。
すくすく育って実をつけますように。

| 食(つくる、食べる。お店も) | 23:03 | comments(0) | trackbacks(0)
5月22日(月)最近読んだ本
佐藤正午「Y」
ミステリーです。これは面白い!! 続きが気になって夜更かしして一気に読み上げてしまう、っていう経験は久々だった。

あのときこうしていればわたしの運命は変わったかもしれない…って思ったことのあるひと、今も思っているひと、ぜひ読んでみてください。

「あのとき」に戻ることができたとして、よりよい人生が待ってるかどうかは…! 待ってるかもしれないし、待ってないかもしれない。
ネタばれになるからこのへんで。



坂口三千代「クラクラ日記」
これも面白い。坂口安吾の奥さんの日記っていうか随筆っていうか、安吾とともに生きた記録です。
“クラクラ”っていうのは野雀っていう意味で、三千代さんが銀座でやっていたバーの名だそう。

あとがきで松本清張氏も書いているように、ほんと、どこの世界に夫がアドルムとヒロポン中毒になったからといって、一緒にヒロポンを飲んで介護する妻がいるだろうか。

安吾が狂人になっちゃって暴れるなど、凄惨な状況がなんとも屈託のない文章で書かれていることに驚くのだけど、ほんとうに好きになってしまうってのはこういうことなのだなあ、と思いながら読みました。
生来、女の人のもつ力のようなものを感じます。

ちなみにわたしは坂口安吾ってほとんど読んだことがなくて、これ読んで読もうかと思ったものの、とっつきにくい感じがしてどうもだめ……。

この間も、西荻の音羽館にて坂口安吾の本(講談社文芸文庫)を見つけて、ぱらぱらめくると、歴史ものがちらほら。歴史ものは苦手なので、買おうとして戸棚から引っ張り出し、またしまい、また引っ張り出して、やっぱり…としまったり…で、結局買わなかった。

でも、「桜の森の満開の下」と、三千代さんを登場させているという「青鬼の褌を洗う女」だけは読みたいと思ってる。



町田康・いしいしんじ「人生を救え!」
これも面白い(面白いばっかり書いてるね、わたし)。
前半は、新聞に連載していた、町田康の人生相談コーナーをまとめたもの。後半は、町田康といしいしんじが二人で、丸の内とか浅草とかお台場とかに行って語り合うのをまとめたもの。

人生相談も面白かったけど、後半の対談が面白かったなー。
会社ってものについて語る部分とか。入社イコール仕事ではなくて、邪魔にならない程度に「働く」。働きすぎてもかえっていけない、って議論は、会社生活10年のわたしには、頷けるところがあった。

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最近本を読むときは、会社というものにえらく敏感になっている。
今までとは違った見方で読むようになった。
たとえば、石垣りんさんの本を読んでいると、この方は定年まで銀行勤めをされながらずっと詩を書かれた方で、なんだか、わたしはドロップアウトするみたいで後ろめたい気分になったり。

そうかと思えば、人生でどこにも属さず、好きなことだけする期間があったっていいんじゃないか、と考えてわたしくらいのときに会社を辞めたひとのことを読んで、ああ、いいんだ、って思ったり。

ひとはなかなかその立場にならないと気持ちがわからないものだなあと思う。
たぶんわたしは知らず知らずひとを傷つけるようなことを言ってしまってるのだろうな、とも思う。そのくらい、ひととひととの関係は難しい。だけど、難しいとばかり言っていては、何も始まらない。
| 本・雑誌 | 23:47 | comments(0) | trackbacks(0)
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