虫が花に吸い寄せられるように、本にふわふわ誘われることが多い。昼休みに図書館に向かいながら、ふと思った。あれっ、わたしっていつも本のそばに行きたがってるな。
道中、春があちらこちらにほのみえる。木蓮がぽつぽつ咲き始めた。さるすべりも新芽をつけてる。芽吹きの季節だ。何より匂いが春だ。
音楽にも吸い寄せられるけど、こちらは奏でたり聴いたり、とにかく楽しみたい。音楽周辺のことではあまり働きたくないというか。
国語の教員免許とって、働きながら司書の資格とって、編集の仕事してて、FPつくってる――そんなわたしは、仕事にするなら本周り、なんだろうかね。
本屋にももちろん興味ある。書店勤務の経験がないので「本を売る」てのはよくわからないんだけど。しかし本を売るのも編集も、どっちも興味深いなー。
ソイポケのおかげもあって、好きなことがはっきり、くっきり見えてきてると思う。
本、音楽、食、コーヒー。それらが渾然一体となったようなブックカフェは異常に魅力的だが、わたしにはあまり自分の店がほしい! てな欲は昔からない。そういう店で働いてみたいとは思うけど、一人で一から立ち上げるっていうほどの気持ちはない。かな。どーなんでしょか。同士がいれば話は別だけどさ。
-----
ミニコミを作りたいなあ。カラーの、手で触ってぬくもりが感じられるようなもの。売るということにも挑戦してみたい。
テーマは、本、音楽、食、コーヒー。つまりまあ、ソイポケットっぽいものだ。
ミニコミ「SOY POCKET」。
そのためには編集メンバーがあと一人くらい、ライターが何人か、必要だろうなと思ってる。絵や写真のひともいるといいな。
いまミニコミって、はやってる? ネット古本屋の「
海月(くらげ)書林」さん発行の「いろは」、近代ナリコさんの「モダンジュース」とか、「
おまめさん通信」(←かわいい! 作りたい豆本!)とか。
このサイトおもしろいです。
「いろは」は1100部つくって、1カ月で売れたというのだから、すごい。この間、信愛書店で迷ってやめたけど、やっぱり買おうかな。
「そういうものを買いたいと思う人はいるはずです。ほんとうにほしいものには、人はお金を出すはずです」。ある方から言われた言葉が頭をぐるぐる駆け巡る。ソイポケを見せた方から言われたこと。
「才能があるのだから、やってみる価値はあるでしょう」。
本、音楽、食、コーヒー。
ま、それらを存分に楽しめる暮らしであればそれで、もう。
夜もたまらなく春の匂いがした。幼いころとおんなじ春の匂いがする。だから季節の変わり目には自分の原点に戻っていくような気がする。