文月遊亀 memo*

日々のこと、音楽や本のこと、心の赴くままに書いています。
簡単な自己紹介はプロフィールにて。

コメント大歓迎です。ピンとくる記事がありましたら気軽に書き込んでいただけるとうれしいです。
<< 8月30日(木)原爆と原発 | main | 9月2日(日)ありがとう、さようなら、わたしの iPod nano >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | -
9月1日(土)記憶するということ

8月30日の記事の続きです。

戦争を記憶していくにはどうしたらいいのか。

まず大事なのは歴史教育。
同じ敗戦国でも、日本とドイツの戦後処理、歴史教育は随分違うとよく言われる。
『原発とヒロシマ――「原子力平和利用」の真相』(岩波ブックレット)では
過去と厳しく向き合うドイツの歴史教育に言及されていて、
わたしたち日本人のあり方についてこう記される。

過去から深く学んだ重厚な歴史観をもたない国民は、現在の問題に対する分析力の点でも、自分たちのあるべき未来像を描く展望力の点でも、きわめて貧困にならざるをえない。日本の原発問題や沖縄米軍基地問題への対処の仕方は、自分たちの歴史観、歴史教育のあり方と根源的には深くつながっていることを、わたしたちはここで立ち止まってしっかりと熟考してみるべきではないか。

元ドイツ連邦共和国大統領ヴァイツゼッカー氏は、
「過去に目を閉ざす者は、未来に対しても盲目になります」と言いました。
上記引用と同じことを言ってますよね。けだし名言。

日本の歴史教育における態度が、今の原発問題や沖縄米軍基地問題、
オスプレイの問題と深く結びついているのですね。

-----
今、近隣諸国との領土問題があっちやこっちで起こっている。
これもまた、わたしたちが歴史と向き合うことを怠ってきたせいではないのかなと思える。

池澤夏樹さんの『異国の客』で読んだ、
ヨーロッパの記憶装置というのがとても印象的だった。

同じくドイツのレナータ・シュティーとフリーダー・シュノックの案では提供された土地をバスの発着場にする。「バスの目的地は、ドイツ国内およびヨーロッパ各地に点在しているかつての収容所跡で、いずれもノンストップの直行便でスケジュールにきちんとしたがって運行される。バスは鮮やかな赤で塗装され、その前面にはアウシュヴィッツやトレブリンカといった地名が行き先表示として大きく提示される。その禍々しい固有名を戴いたまま、合計80台近くの真赤なバスがベルリンの街中を行き来するのだ」。
赤いバスのメッセージは要するに、「忘れるな!」ということだ。見るたびに思い出せということだ。見る機会を増やすために赤い色に塗って毎日運行する。忘れてはいけないことがあり、そのために記念碑が作られる。最も能動的な記念碑として、赤いバスが普通のバスに混じって動きまわる。
誰か日本で「従軍慰安婦」の記念碑の過激な案を提供しないだろうか。(P145〜146)

記憶するための工夫が街に散りばめられているとは!
あぁ、ドイツではこんなふうに知恵を絞り、過去を忘れまいとしているのか…。驚いた。

広島、長崎、福島。
まさに「忘れるな!」である。

歴史教育はもちろん、街に仕掛ける記憶装置など、
あの手この手で、何とかして忘れないようにしなくちゃいけないんだと思う。

| 原発 | 18:41 | comments(1) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
| - | 18:41 | - | -
コメント
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2012/09/10 7:40 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック
CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>
Maukie
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
LINKS
PROFILE