文月遊亀 memo*

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11月1日(火)大地を思いやるという感覚

秋も深まり、気がつけば11月。
今年もあと2カ月しかないというわけで慌ててブログを書いてみたり。

放射能のことは、いつもどこかで気にしている。
雨が降れば濡れても大丈夫なのかなと心配になるし、水も飲めないし、
お茶を飲むにも野菜や魚を食べるにも、気にしないわけにはいかない。

だけど、雨に濡れたり食べたり飲んだりしないわけにはいかない。

なんということだ。
そんな事態になったことが、そんな時代に生きることになったことが、悲しくてやりきれない。
わたしたちの自然を返してほしい。

福島では村がいくつも消えた。
子どもたちが外で出られなくなっている。砂場で遊べなくなっている。
子どもは自然と触れ合いながら成長するというのに。
それを禁止しなければならないとは。自然と触れ合って生きることができなくなったとは。
子どもたちから人生の喜びを奪わねばならないとは!

チェルノブイリ以上だって?
あぁ、なんということが日本で起きてしまったのか。

そして放射能の問題と同じかそれ以上に不気味なのが、
これだけの大事故を起こした日本がいまだ目覚めず、反省もせず、
物事の本質を見ようとしないこと、変わろうとしないことだと思う。
「安全です」と繰り返される報道は「戦争に勝つ」といい続けた大本営発表そのもの。

わたしは、自分がこれまで生きてきたなかで、権力の恐ろしさを、国の無責任さを、
こんなにも骨身に染みて感じたことはなかった。

今こそ、本当にわたしたちの生き方が問われていると思う。
もっと、もっと、危機感をもたなくてはいけないと思う。
本気で変わらなければならないと思う。
この国には、そういう覚悟が、気概があるだろうか。甚だ疑問です。

-----
『婦人之友』9月号の「風にきく、大地のうた」という座談会記事を読みました。
フランス国立社会科学高等研究員教授のベルク氏が、こんな発言をしてました。

人間の「人」は私たちの個々の存在、「間」は間柄、
つまり人間の共通的な面を表すのですね。他の人との関係だけではなく、自分の環境のものとの関係でもある。それを大事にしなくてはならない、そうでなくては人間にはなれない。


そしてその間柄とは、現在だけではなく将来についても言える、と。
だから、放射能や廃棄物を子孫に残す原子力は人間の構造を否定する、と。
原子力は風土にとって一番根本的な人間の存在に反する、とおっしゃる。その通りだと思うんです。

この座談会の冒頭に、
アイヌの詩人・宇梶静江さんの「大地よ」という詩が載っていた。

大地よ
重たかったか
痛かったか

あなたについて
もっと深く気づいて
敬って

その重さや
痛みを知る術を
持つべきであった

多くの民が
あなたの
重さや痛みとともに 波に消えて
そして
大地にかえっていった

その痛みに
今 私たち
残された多くの民が
しっかりと気づき
畏敬の念をもって
手をあわす

自分たちよりも大地のことを先に考えるとは、なんという心やさしい感覚なのでしょう。
こんな感覚がわたしたちに備わっていたら、原発の事故は起こらなかった。

ニュージーランドのマオリの人の自己紹介は、今でも
「私の山は○○です。わたしの海は■■です」で始まるそうです。
自然が自分を作っていて、その絆が切り離されたら自分は存在しないという考え方。

原発は何かあったとき、その場所性を全部断ち切るもの。人間が人間として存在できなくなるってことだと思う。
子どもたちが野や、山や、海で遊べない世界なんて、絶対に間違っている。
自然を思いやる心も育ちにくくなるでしょう。
この悪循環を断ち切りたい。

今こそ取り戻したい。
わたしたち先進諸国の人間が勘違いして、奢って失いかけた、いや完全に失ってしまった、
大地を思いやるような感覚を。

| 原発 | 21:48 | comments(1) | trackbacks(0)
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| - | 2011/11/04 9:31 AM |
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